日本ハーブ療法 学術集会
先日、大学にて行った、ハーブ療法の学術集会に出席してきました。
大学薬学部教授の研究結果や薬剤師による医療の中での取り組み方や症例発表など興味深い内容ばかりで、アロマセラピーの可能性を存分に感じた1日となりました。
アロマセラピーが日本に入ってくる前から薬学の教科書に載っていたこと、最近では、精油の知識も必要とのことで、以前に比べて教科書に詳しく載せているとのこと。
そして、精油に関して様々な視点から実験を行い、薬に変わることに有用ではないかと考える方が増えていること。
日本の医学の中では、アロマセラピーを認めてもらうことは、中々難しいと思っていた私としては、聞きながら、身体の中で体液全部が沸騰しちゃうくらい興奮する内容ばかりでした。
実際、今、医療と連携取りながらアロマセラピーをやっているとはいえ、医者の知識はさほど高いとは思っていなく、まだまだ薬に頼ることが多いのが日本の現状と実感しています。
でも、私が実感しているのは、毎月欠かさず来てくださっている方の「心と身体の変化」です。
始めてきたときと、半年経過したときとの身体は明らかに違います。
でもこれは、感覚的なもので、データ(数値)で現されなければ認められないのが日本の医療。
でも、これを数値で表そうとする医師や薬剤師の方がいらっしゃることが分かり、とても嬉しかったです。
そんな実験のひとつに、動物を使った精油の浸透経路の話がありました。
動物を高さのある所へ置き、恐怖から足を踏み出せない状態とします。
その後、リラックス効果のある精油を吸入にて嗅がせると、動物は高いところを歩き出します。「恐怖」という感覚が和らいだことが分かります。
その後、動物の脳内を調べると、リラックス成分の代表でもある、テルピネン-4-ol、
その他、「αピネンやリモネンが検出されたことが分かりました。
また抗不安効果は24時間も続いたという精油もありました。
また、これは単体成分よりも混合成分の方が吸収力が高いことが分かったそうです。
いままで、精油の脳へのアプローチが不明確だと聞いていただけに、脳へ成分が届いていることに驚きました。
なぜなら、今までは嗅覚刺激によって脳へ届いていると聞いており、脳関門を通過しているとは、始めて聞きました。
まだ、動物実験であり、人間では分かっていないことではありますが、これからどう研究されていくかによって、更に色々なことが分かってくると思いました。
しかし、この事実は、いいことも悪いことにもあり、やはり使うアロマセラピストも注意をして使用していかなくてはならないと思います。
医療の中で使用している病院の中には定義があり、「成分表があること」でした。
どのような成分が含有されているかを知った上で、使用していくこと。
これは常々私も徹底していることです。
上記のように、身体への吸収を考えると、より注意が必要です。
医療関係者の中で、スライドで出てきた精油は、日本薬局方に基づくものと、やはりプラナロムの精油でした。
医療の中での使用方法の話もあり、緩和ケアや術後の痒みの緩和、入院中の不眠などによるものでした。
私も緩和ケア病棟でケアしていた時は、室内の臭い消しや肌の乾燥のケア、また痛みの緩和としてオイルトリートメントをしていました。
今回あったお話しでは、口腔ケアとして使ったり、乾皮症の方向けのアロマローション、術後の痒みや痛みの緩和ローションとしてレシピの発表もありました
ラベンダーやレモンを使用すると唾液の分泌量が上がったり、口腔ケアではユーカリやハッカ油の使用がありました。
私も意識不明だった祖母が口呼吸に変わったとたん、口の中の唾液が少なくなり、痰も絡みだしたため、グレープフルーツの精油を鼻の近くで嗅がせたところ、唾液分泌腺から唾液が出てくるのが見え、更に目を覚ましたという経験をしています。
この時、やっぱり精油は脳に届いてる!っと実感しました。
これは、良く授業で話しました。
今回のこのお話で、感覚的だったのが、より明確になりました。
そうそう、なんと漢方の話も出ました。
「西洋と東洋のハーブ療法の比較」として題材にあがり、身体の見方や漢方の処方の仕方とハーブの処方の仕方などの説明がありました。
どちらも植物を使って、身体をケアしていくことで、目的は一緒です。
私たちは自然と共に共存して出来た生き物。
自然と共にいることが、いちばん無理がなく自然なのではないかなと思います。
今まで自分が信じて学んできたこと、積んできた経験を更に活かして続けていこうと帰り道に改めて思いました。
帰り道は、なぜか歩けず・・・嬉しくて走ってました(笑)
いい1日でした。
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