アロマと菌のお話

セミナーに行ってきました。

「皮膚・粘膜の微生物エコロジーと精油成分 ~アロマセラピーへの展開~」というタイトルでした。


精油成分の話をするだろう・・・

アロマセラピーの話をするだろう・・・と思っていたのですが、ちょっと違った感じでしたが・・・


どちらかというと、解剖学的なものが多く勉強にはなりました。

先生は、研究されている方なので研究結果などを聞けたのは大変面白かったです。


菌にもいろいろな種類がありますが、とくにカンジダ菌に有効的な成分がセスキテルペンアルコールであるファルネソールとネロリドールが上げられました。

ファルネソールは植物から生成されず、成分化されているのは、合成成分で魚由来とか。

今回のセミナーはこのファルネソールの話が残念ながらメインでした。


が・・・ネロリドールが体内でも作られていることには驚きました。

ネロリドールは、カンジダ菌が体内で発育するのを抑制する作用があるそう。


カンジダ菌は、始め卵型をしているが栄養状況が悪くなると形を変え糸状に伸びていき粘膜に根を張るようにはび込んでいくそうです。これを菌糸状といいます。


このカンジダ菌、どこに繁殖しているかというと私は膣、いわゆるおりものの原因菌かと思っていたのですが、腸や食道、肺にも存在しているそうです。


例えば、舌が白くなり口臭がきつくなる・・・これもカンジタ菌が原因。

食道に出来た場合は、食道が白くなり厚みを増し、嚥下障害が起こるそう。


じゃなぜこのカンジタ菌が繁殖するのかというと・・・

免疫力が低下し、菌と戦えなくなる、

加齢・・・60歳以上の方の2割はカンジダ菌が存在しているらしい

糖尿病

胃酸減少

唾液分泌の減少

入れ歯

薬によるもの(抗生物質とか)

また、糖を沢山食べると増殖するそうです。


というところで・・・合成のファルネソールをいれたキャンディを先生が作ったそうです。


でね、このファルネソールと一緒に配合されていたのがシナモン。

どれくらいの量を入れたのかは分からないけれど、シナモンも抗菌効果があるのです。


さて、私としては、アロマセラピーで何とかしたい。

ファルネソールが合成ならば、使えない。

それに変わるものとして、まずはネロリドール。

ネロリドールは、ご存じネロリという花の精油に存在しています。


効能としては、ホルモン様作用となっていますが、カンジタ菌の抑制に効果があるとのこと。


ティーツリー

先生はティーツリーをおすすめしていました。

精油では抗菌効果となるので、菌の繁殖を抑える程度にはなりますが、効果ゼロではありません。


その他、セスキテルペンアルコールが含有されている精油

カモミールジャーマン

サンダルウッド(ほぼセスキテルペンで出来ている)

パチュリ

ミルラ

ユーカリグロブルス

使いやすい精油だと、こんな感じでしょうか。


ちなみにシナモンはアルデヒド類が含有されており、アルデヒド類にあるケイ皮アルデヒドは強い抗菌作用があります。ただ注意事項が多いので気軽ではありません。


日本だと経口摂取はNGと法律で決まっているので、出来るとしたら、口腔ケアとおりもののケアでしょうか。


上記精油で、歯磨き粉を作る。

または、吸入、芳香(緩やかだけど)かな。

もっと簡単なのは、フローラルウォーターでうがい。

おりものケアで良く私が伝えるのは、パンティライナーにフローラルウォーターを吹きかけて使用する。


ちょっとマニアックにはなりましたね。

でも、やっぱり勉強は楽しい。

知らないことを知れるのは嬉しいです。


Kumiko Ando Aromatherapist

主に、医療施設内で「アロマセラピー+漢方」を融合させた、独自のトリートメントをしています。  漢方・アロマセラピーを分かりやすく、身近に感じられるようなブログや症例を書いています。 たまに、プライベートな出来事も書いています。

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