バスの中で。

無印良品で大きな籠を買うため、午前中早々に出かけた。


無印で有料のショッピングバックの中に籠を入れてもらい、バス停まで行ってベンチに荷物を置いていたところ、ベンチに先に座っていた50代後半くらいのおばさんが話しかけてきた。


「ずいぶん大きな買い物したのね!」と。

「バス、邪魔にならないように座りますね。」と言ったところ、

「何買ったの?見せて?」と言ってきた(笑)

袋の中をのぞき、

「あらーおしゃれな籠じゃない!どこの?」

「無印です」

「こんな大きな袋あるの!?」

「150円で、次に行った時に袋を返せば150円戻ってくるんですよ」

「えーーー!すごい便利ね!」


そこへ、もうひとり。

今度は60代くらいの少し腰の曲がったお婆さんがやってきた。


「あらー大きなバックね!どこの?」

同じこと聞いてきた(笑)

先に座っていたおばさんが、

「無印でね、袋戻せばお金戻ってくるんだって」

と、とっても短く説明してくれた(笑)


その60代の方は、「何買ったの見せて。まぁーおしゃれね。何に使うの?」

「収納しようと思って。おしゃれだし。」

「そうよね。私も別の無印で籠買ったんだけど、その時は自転車で帰って来たわ」

「自転車!?大変でしたね。」

「そうなの。大変だったの。バスがその時はなかったのよね。」

「便利になりましたよね。」と言ったところにバスが来た。


私は、結構な人見知りです。

仕事であれば、グイグイ話せるのですが、プライベートはかなりのベタ。

ここまでの会話は、結構頑張った方だ。

内心、『早くバス来て。』と思っていた。


バスが来て、各々席についた。

私は、荷物が邪魔にならないよう、一番後ろの席に座った。

しかしなぜか、私の前には、60代のお婆さん、その前に50代のおばさんと座る。


バスに乗ってからは、60代のお婆さんが中心となって、前・後ろと話しかける。

「今日ね、私牛丼買ったの。」

「膝が悪くて整形通ってるの。」

「どこまで、乗っていくの?私は〇〇までよ。」と。


携帯見ながら相槌していれば、空気読んでくれるかなぁと思っていたが、おかまいなしだった。

だんだん、私も面白くなってきて、

「今日、雨降るんだってよ、知ってた?」と言われたら、知っていたけれど、

「えー知らなかった!」と言ってみる。

すかさず前の方が「夕方ね!」と言ったけれど(笑)。

「あぁ夕方なの。」とちょっとがっかりした様子。かわいい。


「ねーあなた、50代?」と私に聞いてきた。

「えっ!?」と笑ってしまった。

「違ったの?上?下?」と、更に輪をかけて質問してきた。

上って、60代じゃん!!

「下です・・・」

「あぁー落ち着いているから、そう思って。」と言って、黙ってしまった。


まぁ、すっぴんに日焼け止めと眉だけ書いて、マスクだと、50代にも60代にも見えるのかと軽くショックを受けた。


それでも、60代のお婆さんが降りる時に、「気を付けて」とか「また」とか伝えようと思った。


しかし、降りる時何事もなかったかのように、スススーとバスを降りていってしまった。


牛丼は1つしか買っていない。

1人暮らしで、誰かと話したかったのかなと妄想してみた。


私も独身。いずれ自分も老いる。

老いた時の自分と彼女を照らし合わせてみたりして、その後姿を見送りました。


なんとも楽しい時間だった。

構えずに、何気なく人と話せるようになれると、もっと広がっていくんだろうなと思った。

頑張って話すことも悪くない。



Kumiko Ando Aromatherapist

主に、医療施設内で「アロマセラピー+漢方」を融合させた、独自のトリートメントをしています。  漢方・アロマセラピーを分かりやすく、身近に感じられるようなブログや症例を書いています。 たまに、プライベートな出来事も書いています。

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